研修医が集まる病院とは? 一般企業の求人との違いが面白い
こんにちは。医療ライターの横井です。
インタビューの仕事をしていて、病院のご紹介記事を書かせていただくことがよくあります。
そんな中で、「この病院の魅力をアピールして、たくさんの医師(研修医など)が来てくれるような記事にして欲しい」
というオーダーをいただくことも少なくありません。
研修医が来たくなるような病院……?
それって、いったいどんな病院なのでしょう。
福利厚生が充実している?
待遇がよい?
休みがきちんととれる?
最初は、わかりませんでした。
答えが、なんと、「たくさんの患者さんを治療できる病院」だと
知った時は、驚きでした。
研修医に魅力的な記事になるように、病院長へ「貴院のアピールポイントを教えてください」と質問すると、
どの病院でも口をそろえて言うのが、
「症例が豊富なこと。救急車もバンバンきます」とのこと。
ん? と初めは戸惑いました。
なぜって、それを一般企業に置きかえてみると、
「うちはとにかく仕事が多い。次から次に、やることがありますよ」と、
社長がアピールしているようなものですよね。
患者が多い=(医師にとっての)仕事が多い
というのが、本当にアピールにつながるのでしょうか?
ところが、実際に研修医の先生に、選んだ理由をうかがっても、
出てくるのは「症例が豊富」「経験がつめる」「たくさんの患者が診られる」などなど。
”豊富な症例”というのは、欠かせない条件のようです。
実際に、「症例数の多さ」は患者側がよい病院を選ぶときの目安になります。
優れた医師になるためには、どれだけ多くの患者さんを診察・治療してきたか――が大切。
さまざまな訴えを聞きながら、正しい病名にたどりつき、
さらに適切な治療へとつなげていくためには、
やはり場数が必要なのでしょう。
一般企業の求人案内や代表挨拶も書かせていただいている身としては、
企業と病院のアピールポイントの大きなちがいに驚いた一面でした。
読んでいただき、ありがとうございました!